【お知らせ】

毎週月,水、土曜日の午前中は、ベテラン歯科衛生士によるブラッシング指導、歯周病チェックを行っております。

歯周病とは

昔は「歯槽膿漏」今は「歯周病」と言います。
歯周病とは、歯の周囲に付着したプラーク(歯垢)が歯と歯肉の隙間に入り込み、歯を支えている骨を溶かしてしまう病気です。
プラークには、非常に多くのバクテリアが含まれていて、そのバクテリアの出す毒素が歯肉に炎症を起こし、そして歯を支えている骨を溶かすのです。
また、歯周病は歯を失うだけでなく、心臓病や糖尿病などの全身疾患にも悪影響を与えています。
成人の8割は歯周病を持つと言われており、気づかない人がほとんどです。

歯周病の種類

歯周病は、歯肉炎と歯周炎の二つに分けることができます。
歯肉炎:
プラークが歯の周りに付着することで歯肉に炎症が起こります。
歯周病:
歯肉炎が進行すると、歯を支えている骨に影響が出て、歯ぐきから血や膿が出たりします。

生活習慣病との関係

高血圧、高脂血症、肥満などは、症状が軽くても心臓病や糖尿病などの生活習慣病になるリスクを高めますが、この生活習慣病のメカニズムに歯周病が影響していることがわかってきました。また骨粗しょう症や糖尿病などがあると歯周病が進行しやすく、治りも悪くなります。

歯周病発症のサイン

1.歯ぐきから出血がある。
2.歯ぐきがどことなく痛い、かゆい。
3.歯ぐきがやせて、歯の根っこが見えてくる。
4.歯がグラグラしてくる。
5.常に口臭がある。
6.歯ぐきが腫れて赤くなっている。
7.歯と歯の間に隙間ができてくる。

歯周病は感染病

①からだの病気の多くは、細菌が侵入することによって起こります。
②歯周病も最近が歯ぐきに感染して広がる感染症です。
③口の中には腸の中にいる細菌と同じように、口腔常在菌と呼ばれる細菌が住み着いていて、「良い細菌」と「悪い細菌」が同居(共生といいます)しています。
④健康な時には、そのバランスがとれているのですが、歯みがきを怠ると口の中の「悪い細菌」が増えて病気を起こしやすくなり、歯肉に炎症が生じます。

毎日のケアによる防止

歯周病は自然に治ることはないので、放っておくと症状はどんどん悪化してしまいますが、治療することによって、ある程度の進行を防ぐことができます。
①正しいブラッシングを毎日行い、歯周病の原因となる歯垢を取り除き、口の中の清潔を保つ。
②歯ぐきのマッサージする。
マッサージをすると歯肉は引き締まり、歯と歯ぐきとの間にできる隙間を減らします。
③規則正しい生活を心がける。
栄養のバランスが悪かったり、不規則な生活を続けたりしていると、体の抵抗力が弱まり、歯ぐきが赤く腫れたり浮いたりした感じになります。バランスのとれた食事をすることが肝心です。

歯周病は生活習慣病(成人病)

成人病の特徴
①初期の段階では、自覚症状に乏しい。
②様々な合併症
③慢性の経過をたどる。
④食生活やストレスなど、日常生活の不健康な部分が引き金となる。
⑤放置すると次第に悪化して頑固に進み、治療にも長い期間を要する。

 

厚生労働省は、平成8年より成人病と称していた大人の慢性疾患を生活習慣病という名前に変更しました。これは大人の慢性病が「ある帆突然病気になるのではなく、若いころからの日常生活のあり方や、良くない習慣を繰り返す中で、病気の根が徐々に広がり、ある年齢に達すると症状がでてくる」ということから。「習慣の改善によって病気の予防と治療を行う」という考え方が広がることを期待しているためです。

歯周病の三つの要因

歯周病の原因は歯垢だけでなく、糖尿病、喫煙、食生活などが歯周病を憎悪させることが、疫学的に証明されてきました。
①細菌因子・・・歯垢(プラーク)
②環境因子・・・ストレス、喫煙、飲酒、食生活、過労など。
③生体因子・・・年齢、糖尿病、遺伝など。

歯周病の治療

初期歯周炎の治療
初期の段階では、歯みがきの徹底に始まり、歯根の表面についているプラークや歯石などの沈着物の除去を行います。
①歯石などの沈着物の除去など歯のクリーニングを定期的に行う
②ブラッシング指導
③不適補綴物の入れ替え
④生活習慣の改善

中程度以上の歯周炎の治療
上記以外に
⑤動揺歯の固定
⑥歯周病の小手術
⑦保存不能な歯の抜歯
⑧欠損部の補綴
 

歯周病の予防対策

そのⅠ  プラークコントロール
歯周病の予防に大切なことは、しっかりとブラッシングをして歯垢(プラーク)を付着させないことです。
その2  健康な食生活
プラーク形成と関わりの強い、柔らかく糖分の多い食べ物は避け、繊維質の野菜や果物などを多く食べることも予防効果があります。
その3  生活習慣の改善
食生活以外にも運度、休養といったライフスタイルの改善から始まります。病気を発見してから、治すのではなく、日頃から自覚を持って生活を改善していくことが重要です。
その4  定期健診のすすめ
健康な人なら半年か1年に一回、歯周病にかかったことがある人であれば、三ヵ月や半年に一回ペースで歯科医院を訪れ、健診を受ける必要があります。

歯ぐきをきれいにしたい

 

歯ぐきの色が悪くなる原因
①歯の治療の金属による金属アレルギーでメラニン色素が増えて変色
→金属をとって代わりにセラミック製の歯を入れれば、刺激がなくなり歯ぐきの色も元に戻ってきます。

レーザーでメラニン細胞を除去することもあります。
②さし歯が合わなくて歯ぐきが炎症を起こし、さし歯部分の歯ぐきが黒くなる。
⇒歯に合ったものをつくりなおし、入れ替えます。
③歯周病が原因で血行障害が起き、歯ぐきが変色
→プラークをきれいに取り除き、ブラッシングをよくして血液循環を良くします。血行が良くなれば、歯ぐきもピンク色に戻ってきます。